Microsoft Power Automateとは？特徴とメリット・デメリットを紹介
業務効率化を目的としたRPAツールの導入が普及してきました。RPAツールにはさまざまな製品やサービスがありますが、Microsoft社が提供するPower Automateをご存知でしょうか？ローコードで完成する自動化ツールとして、気軽に導入できると注目が集まっています。今回はPower Automateというサービス名を初めて聞く方にも、気になっていたがよく知らないという方にもわかりやすく、サービスの特徴や活用のメリット・デメリットなどを解説していきます。
Microsoft Power Automateとは？
「Power Automate」とはMicrosoft社が提供するRPAツールです。 RPAとはRobotic Process Automationの略称で、ロボットやAIによって作業を自動化させることを指します。Power Automateを活用すれば、パソコン操作の単純作業を自動化して日々の業務負担を軽減させることができます。
Power Automateの前身は、タスクの自動化ツール「Microsoft Flow」というサービスでした。それに、繰り返し発生する作業を処理する「UI Flow」というRPA機能が追加され、現行のPower Automateにリニューアルしています。Microsoft365から提供されているビジネスプラットフォームの1つでもあり、プログラミングやシステム構築の専門知識がなくても扱いやすいことが特徴です。
Microsoft Power Automateができること・できないこと
Power Automateで自動ワークフローを作成することで、日々の単純作業が自動的に処理されます。例えば、特定の相手から受け取ったファイルデータを特定の場所に保存したり、カレンダーに予定を登録したらチームメンバーへチャットを送信したり、というような作業が自動で完了するようになります。簡単な作業ですが毎日のことだと考えると、莫大な作業効率のアップにつながります。
Microsoft製品に限らず、SlackやGitHubなどの外部サービスとの連携も可能です。自動ワークフローを作成するためのテンプレートが複数用意されていますし、またレコーダー機能を使って実際に実行したアクションをもとにフローを作成することもできます。
またデータ入力や、リスト作成、チェック作業などは、人が対応するよりもコンピューターの自動化対応の方が、正確かつスピーディーに作業が完了します。このように予め決まっている作業を、漏れやミスなくこなすのがPower Automateの得意分野です。
逆に人の判断が必要な場合には、Power Automateの活用は不適切です。例えば、目視による検品作業や、担当者の特性やその時の作業負荷を考慮してタスクを割り振ったり、休暇申請や物品購入申請を、その内容や理由を考慮して承認したりするようなことはできません。あくまで予め決まっている作業を、自動的に処理するツールだということを念頭においておきましょう。
Microsoft Power Automateのメリット・デメリット
Power Automateの活用による、メリットとデメリットを整理してみます。
＜メリット＞
・業務効率がアップする
定型業務が自動的に処理されるため、作業負荷が軽減し業務効率化につながります。
・人的ミスを軽減することができる
予め決まった作業をコンピューターが処理するため、手作業よりも正確です。
・無料で始められる
機能に制限はありますが、無料でも利用できます。デスクトップ版の「Power Automate Desktop（PAD）」であれば完全無料で、Windows11では標準搭載されています。
・セキュリティの信頼が高い
クラウド版ではWindows Azureのセキュアな環境で使用するため、セキュリティ面でも信頼が高いと言えます。
＜デメリット＞
・人が判断する余地がない
あくまでロボティックな自動処理のため、人による判断を反映できません。
・頻繁な変更が起こるケースでは修正が面倒
一度作った自動ワークフローはもちろん変更可能ですが、あまりに頻繁に実務の変更がある場合には、それに合わせたフローの変更が逆に手間になってしまいます。
Microsoft Power Automateで業務効率化を
テンプレートやレコーディングなど、自動ワークフローを作成するための便利なツールはありますが、使えるワークフローを作成するためには、やはりロジックが欠かせません。どのようなアクションまたはトリガーで、何を実行するのかといったロジックを組み立てるために、システムエンジニアの知見が必要になることもしばしばです。
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