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AWS Lambdaとは?サーバーレスの未来

作成日:2024/04/24 (水) TECH

AWS Lambdaとは?サーバーレスの未来

AWS(Amazon Web Services)が2014年11月にAWS Lambda(読み方はラムダ)を発表したことで、サーバーレスコンピューティングが広く認知されるようになりました。
それから10年経った現在でもサーバーレスコンピューティングは注目され続けています。AWS Lambdaのようなサーバーレスサービスの登場は、開発者にとっては非常に画期的でした。面倒なサーバーのプロビジョニングや管理から開放され、アプリケーションのコード開発のみに集中すればよいという新しい世界を提示してくれたからです。
また、サーバーレスはAIや機械学習の分野と非常に相性が良いと言われています。AIや機械学習は計算リソースを多く必要とするため、リクエストの増減に応じてリソースを自動調整できるサーバーレスは適しており、今後もAIを含めたクラウドコンピューティングの未来の中核を担う技術として注目され続けていくでしょう。


今回は、サーバーレスサービスの代表とも言えるAWS Lambdaの概要やメリット・デメリットを解説します。

そもそもサーバーレスとは?

サーバーレスとはその言葉を直訳すると「サーバーがない」や「サーバー不要」という意味になりますが、実際にはサーバー自体は存在します。端的に表現すると「サーバーの設定や管理が不要」ということです。
開発者がサーバーの運用や管理を行う必要がなく、コードの実行のみできるようになっているアーキテクチャのことを「サーバーレス」と呼んでいます。サーバーレスサービスの提供者が実際のサーバー管理を行い、自動的にリソースを割り当てたり、スケーリングを行ったりするのです。

サーバーレスの主な特徴は以下のとおりです。
1、自動スケーリング
サーバーレスアーキテクチャは、アプリケーションのトラフィックや使用状況に基づいて、リソースの割り当てを自動で調整します。


2、料金
サーバーレスモデルでは、実際に使用した計算リソースに対してのみ料金が発生します。アプリケーションがアイドル状態(使用されていない状態)の場合、一般的にはその期間のサーバー使用料はかかりません。


3、運用の簡素化
サーバーの設定、メンテナンス、更新などの運用作業が不要になり(サーバーレスサービスのための設定は必要)、開発者はアプリケーションのコードの記述に集中できます。


これらの特徴によって、開発のスピードアップ、コスト削減、スケーラビリティの向上を実現しています。全てのアプリケーションやユースケースに適しているわけではありませんが、様々な場面で活用を検討できます。サーバーレスの導入に向いているユースケースはAPIのエンドポイント、画像処理やログ分析などのバッチ処理、IoTやチャットボット、生成AI等が挙げられます。


これらのユースケースは、サーバーレスが提供するメリットを活用できる可能性が高いです。ただし実際の適用時には、各ユースケースの特定の要件や制約も考慮する必要があるでしょう。

AWS Lambdaの概要

ここからはサーバーレスサービスの代表格であるAWSのLambdaの概要や特徴に関して解説していきます。
AWS Lambdaのようなサーバーレスのサービスは一般的にFaaS(Function as a Service)と呼ばれています。読み方は「ファース」と読みます。FaaSとは、ユーザーがサーバーを意識せずにアプリケーションのコード(関数)を用意するだけで、プログラムの実行が可能な環境を用意・提供するサービスのことです。もっと簡単に言うと、「サーバーレスでアプリケーション開発ができるクラウドサービス」のことを言います。
AWS Lambdaは、AWSが提供するFaaSということになります。

それではAWS Lambdaの主な特徴を以下で説明します。
サポート言語
AWSのLambdaでは以下のように複数のプログラミング言語をサポートしています。(2024年4月現在)
Java、Go、PowerShell、Node.js、C#、Ruby


AWSは定期的にサービスを更新しており、新しい言語のサポートを追加することがありますので、最新の情報についてはAWSの公式ドキュメントを参照してください。
もしサポートされていない言語を使いたい際は、カスタムランタイムという機能を使えば他の言語も利用はできますが、サポートされている言語を利用するのが無難でしょう。


Lambda Layers
AWS Lambdaはデフォルトで使用できるライブラリが少ないです。例えばPythonで利用されることの多いPandasやNumPy、Beautiful SoupなどのライブラリはAWS Lambdaではデフォルトで使用できません。
しかしながら、Lambda Layersを使用して、必要なライブラリをアップロードすると、複数のAWS Lambda間でそのライブラリを共有できるようになります。これにより、コードの重複を減らし、関数のパッケージサイズを小さく保つことができるメリットが生まれます。


タイムアウト
AWS Lambdaでは関数実行のタイムアウトがあります。これは関数が無限ループに陥ることを防ぐためや、コストを予測可能にするために役立ちます。
関数ごとにタイムアウトの値をカスタマイズすることができるので、その関数の目的や実行に必要な時間に応じて設定するのが良いでしょう。2024年4月現在での最大タイムアウト可能時間は15分です。もしAWS LambdaをAPI Gatewayと組み合わせて利用する場合は、API Gatewayのデフォルトタイムアウト制限の29秒というものがありますので、AWS Lambda側ではそれより短い時間で返却するよう注意が必要です。


オートスケーリング
AWS Lambdaにもサーバーレスアーキテクチャの特徴であるオートスケーリング機能が備わっています。トラフィックによってリソースの割り当てを自動で増減してくれるのですが、AWS Lambdaでは同時実行数に制限があります。
同時実行数とはLambda関数が同時に処理できる「未完了のリクエスト数」のことです。デフォルトの設定では、一つのAWSリージョン内での全関数の同時実行数の合計上限が1,000に設定されていますので注意してください。
もしこの上限を変更したい場合は、AWS側に上限緩和の申請をして、同時実行数を上げてもらいましょう。(却下される場合もあります)


料金
AWS Lambdaは使用される計算リソースの量(メモリ割り当て)と関数の実行時間に基づいて課金されます。実行時間はミリ秒単位で計算され、料金は使用メモリ量と実行時間に応じて決定されます。そのため、実際にリソースが使用されていないときのコストは発生しません。またオートスケーリング機能により、必要最小限のリソースで処理を行うため、非常にコスト効率の高いサービスと言えます。
またそれだけではなく、AWS Lambdaは毎月100万リクエストおよび1 か月あたり最大 320 万秒のコンピューティング時間まで無料です。これは小規模なアプリケーションでは十分すぎるほどの無料枠ですので使わない手はないでしょう。


イベント駆動
AWS Lambdaはイベント駆動モデルを採用しています。「なにかのイベントがあった際に設定した関数を実行する」というのが一般的な使い方です。
様々なAWS内のイベントに対応していますが、cronのように時間指定も可能です。
具体的なイベントのユースケースは、「Amazon S3にファイルがアップロードされたとき」「Amazon DynamoDBに新しいレコードが追加されたとき」「API Gatewayを通じてHTTPリクエストが送信されたとき」などにLambda関数を実行するというものです。
他にも様々なAWS内のイベントに連携しており、幅広く利用できるのが特徴です。

AWS Lambdaのメリット・デメリット

AWS Lambdaのメリット・デメリットをご説明します。


メリット
これまでにも解説しましたがAWS Lambdaはサーバー管理の必要がなく、コード実行に集中できる点が最大のメリットです。コスト面では自動スケーリング機能により、実際に使用した分だけの支払いで済むため、コスト効率が非常に高いサービスです。それだけでなく月間100万リクエストと1 か月あたり最大 320 万秒のコンピューティング時間を無料で利用できるのは大きなメリットです。
また、イベント駆動型アーキテクチャでAWS内の多様なサービスやカスタムイベントソースからのイベントに基づいて関数をトリガーできます。これにより、リアルタイムでのデータ処理や自動化タスク、バックエンドサービスの構築が容易になります。

デメリット
AWS Lambdaのデメリットとしては、実行時間やリソースに制限があるため、長時間実行が必要な処理や高いリソースを要するアプリケーションには不向きな場合があります。また、コールドスタート問題によるレイテンシーが発生することや、AWSのエコシステム外のサービスとの統合が複雑になることもあります。また、料金計算が複雑で予想外の費用が発生するリスクも考慮する必要があります。
これらのデメリットは、AWS Lambdaを選択する際に慎重に検討すべきポイントとなります。

AWS Lambdaの活用例

AWS Lambdaの活用例は多岐にわたりますが、以下によく使われるであろう6つのユースケースをまとめてみました。


ウェブアプリケーションのバックエンド(API)
AWS Lambdaを使用して、サーバーレスのウェブアプリケーションのバックエンドを構築するというケースです。例えばAPI Gatewayと組み合わせて、RESTful API等を提供し、データベースのクエリやビジネスロジックの処理などを実行して、クライアント向けにレスポンスを返却します。
大規模システムにおいては様々な問題(コールドスタート問題、リソースの制限等)から全てのバックエンドにAWS Lambdaを利用するのは考慮する点がいくつかありますが、小・中規模システムではメリットが多く感じられるユースケースです。


リアルタイムファイル処理
Amazon S3にアップロードされたファイルをトリガーとしてLambda関数を実行します。画像や動画の自動リサイズ、ファイル形式の変換、データの検証や分析などの処理をリアルタイムで行います。S3を利用しているならAWS Lambdaを採用するのにとても取り入れやすいユースケースです。


データベースの変更による処理
Amazon DynamoDBなどのデータベースに新しいレコードが追加されたり、既存のレコードが更新されたりした際にLambda関数を実行するというケースも考えられます。これにより、データ変更に基づいた通知の送信やデータの集約、分析などが可能になります。


IoTデバイスからのデータ処理
IoTデバイス等からAmazon Kinesis Streams、Amazon SQS、または直接AWS IoT Coreを通じてAWS Lambdaがデータを受け取り、リアルタイムで処理をすることが可能です。デバイスの状態監視、アラートの生成、データの集約や分析などに利用できるでしょう。


スケジュールされたジョブ
AWSのCloudWatch Events(Amazon EventBridge)を使用してLambda関数を定期的にトリガーすることができます。いわゆるcronジョブのように定時で実行するスクリプトやタスクをAWS Lambdaで実装できるということです。既存バッチの代わりにAWS Lambdaを利用するというのは一番採用しやすいユースケースのひとつです。


AI技術との連携
AWS LambdaはAI系の技術との連携も有効的です。例えば、自然言語処理や機械学習を利用したチャットボットやバーチャルアシスタントのバックエンドとして利用するケースがあるでしょう。リクエストに応じて即座にスケーリングし、ユーザーの質問に対する迅速なレスポンスを提供できます。
その他にも画像や動画解析、音声認識と音声合成など、AIモデルとLambdaを組み合わせることで、開発者が迅速に革新的なソリューションを市場に投入しやすくなります。


これらのユースケースは、AWS Lambdaの特性とメリットを活かすのに適した例の一部です。もしまだAWS Lambdaを導入していないのであれば、これらのケースを参考にまずは簡単に取り入れやすいケースから導入してみてはいかがでしょうか。

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AWSやサーバーレスアーキテクチャなどの最新技術のキャッチアップは、ITエンジニアにとって大変重要です。もし現在、自分の仕事で最先端の技術にあまり関われていないと感じていたり、AWSを利用した開発環境に挑戦したいと考えている方は、早めに行動を起こすと良いでしょう。


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